トレーニングを始めたばかりの頃にネックになることの一つが「握力不足」です。
デッドリフトや懸垂などのように比較的大きな負荷が手に加わったときに、真っ先に前腕がパンプして握力がもたずセットを完遂できなかったという経験をした方も多いはず。
握力不足で重りを挙げられなくなるくらいなら、リストラップなど握力を補助してくれるグッズを使用することも選択肢の一つでしょう。ですが個人的にはバーなどを握る握力を養うことも大事なことであると考えて、私自身のトレーニングでもそうですしお客様のセッションであっても握力が本当に限界に達するまではリストラップ等の使用は認めていません。
握力も大事な身体能力の一つ
何を優先するかによるとは思いますが、私個人としてはモノを握る能力というのも立派な人間の能力の一つであると考え、せっかくならただ鍛えるだけではなく握る能力を鍛えらえるようにストラップの使用はなるべくしないようにしています。
もちろん、握力がネックになって重量が扱えないというのももったいないので、本当に限界でバーを放してしまいそうになる前にストラップをつけていただいています。
ただ、やはり長期で見ると懸垂などストラップの使用が困難な場面で握力がネックになってくることもあるので握力は鍛えておいた方がいいでしょう。
また、自分自身でも実際にストラップを使用してみて素手で行う場合と感覚が違うといった問題も感じたのでなるべくは素手でセットを完遂できるようにしたいところです。
握力を鍛える3つの方法
では実際に握力を強化するためにはどのような方法が考えられるか、書いていきます。握力があまり強くないと感じている方はぜひ実践してみてください。
①ストラップを使わないで素手で握る
まず最初にできる取り組みとしてはバーなどを素手で握るように努力することです。
いつもすぐストラップに頼っているのであれば、まずは数セット自分の手が限界に来るまで素手でトレーニングしましょう。
②柄の太い器具を使用する
柄を太くすることで手で握りづらくなり、より強い力で握りこむ必要が出てくるため握力強化につながります。
楽天市場など見てみるとファットグリップと呼ばれる、バーベルなどに取り付けて柄を太くするグッズなどもありますのでそちらを活用するといいでしょう。
あとは私が柔術やクライミングの選手のトレーニングをするときに行う方法ですが、懸垂でバーの代わりにタオルを握って行う方法です。タオルを懸垂のバーにひっかけて、両端をそれぞれ握って懸垂する方法。かなり強度が高いため上級者向けですが効果抜群です。
③グリップを強く握る
トレーニング中に握り方を見るとかなり軽く手にひっかけているだけという方法で行っている方もいらっしゃいます。デッドリフトなど行うときに軽く握るのではなくしっかりと強く握りこんであげることで握力強化につながります。
握力はエクササイズの質を上げてくれる
握力をしっかりと鍛えると、適切なフォームを保ちやすくしてくれるのでしっかりと鍛えておきましょう。
先ほどのやり方であれば基本は何か特殊なエクササイズを追加せずとも握力を鍛えることができるはず。また、仮に何かエクササイズを追加してでも握力を鍛えたいという場合にはリバースカールやハンマーカールなどのエクササイズもお勧めです。さらにあえて腕を酷使するエクササイズをトライセットなど複数種目連続で実施して、前腕のパンプを促すといったことも有効でしょう。
私もときどき握力がネックになって、いつもストラップに頼っているお客様には最後にあえて連続で腕を使う種目で限界まで腕を追い込んだりもします。
ぜひ、握力不足になやんでいる方は今日から握力強化に取り組んでみてください。