体重が増えなくて悩んでいる。
テレビや雑誌の企画で取り上げられやすいのは、やはり見た目にも派手に変化が見えやすいダイエット。
しかし、長年パーソナルジムならびにパーソナルトレーナーとして活動していて多くいただくご要望が「体重を増やしたい」というもの。もちろんダイエットのご要望の方が割合的には多いものの、近しいくらいに増量できず悩んでいる方からご相談をいただきます。
増量のポイント
前提として増量といっても、ただ体重が増えればいいというものではなく体脂肪の増加はおさえつつ、筋肉量を増やして体重を増やすことを目的としている場合のお話です。
筋肉量を増やしつつ増量する際のポイントは以下の通り。
①摂取カロリーを増やす
②トレーニング量を確保する
③タンパク質摂取量を体重×1.5gを目安に摂取する
④炭水化物も摂取する
上記のポイントをしっかりとおさえておきましょう。
①摂取カロリーを増やす
体重が増えずに困っている方の食事を見させていただくと、ぱっと見で摂取カロリーが不足している場合が多いです。
体重が増えるということは、何か余剰の栄養があるということ。
摂取カロリーが消費カロリーよりも上回っていなければ、栄養が余ることはなく脂肪はもちろん筋肉もつきません。
摂取カロリーが足りておらず体重が増えないのに、体重が増えないからといって、いろいろ悩んだ末にいろいろなサプリメントに手を出して散在する方が多いように見受けられますが、昔から体を大きくするためにたくさん食べられるようにする「食トレ」などとよくいったもので、まずは摂取カロリーを見直して食べる量を増やすところから始めましょう。
②トレーニング量を確保する
筋肉がつかないと悩んでいる方で十分に食事を摂っている方はトレーニング量が不足しているかもしれません。
週に1回のトレーニングでも体が徐々に変わっていき、動けるようになったと感じる方もいらっしゃいますが筋肉量をある程度見た目にも変化を感じられる程度につけたい場合は週に1回1時間程度の全身トレーニングを2回~3回トレーニングできるといいかなと思います。
③タンパク質摂取量を体重×1.5gを目安に摂取する
トレーニングもできており、十分にカロリーも確保できている場合はタンパク質の摂取量を見直してみましょう。
タンパク質は筋肉をつくるための唯一の材料となります。摂取カロリーやトレーニングの量が充分でもそもそも筋肉をつくる材料であるタンパク質が十分になければ、筋肉はつくられません。
目安としては体重の1.5倍。つまり体重60㎏の方であれば90gを日に摂取できるようにしましょう。
ただし、いきなりタンパク質の摂取量を増やそうとするとお腹の調子が悪くなる方も少なくありません。
そういった場合には徐々に増やすようにしていきましょう。
④炭水化物も摂取する
炭水化物は世間的に体づくりをするうえで敵のような扱いをされますが、実際にはむしろ逆で筋肉量を増やすためには炭水化物の摂取は欠かせません。
炭水化物を摂取すると体内で分解吸収され、筋肉を動かすエネルギーであるグリコーゲンになり、筋疲労の回復やトレーニング時に質の高いトレーニングができるようになり、効果を得られやすくなるなどのメリットがあります。
また、炭水化物を摂取すると分泌されるインシュリンには、同化作用と呼ばれる体重増加や筋肉量の増加に重要な効果を得ることができます。
基礎基本こそ近道
体重が増えずに悩む方はサプリメントや特殊なトレーニング方法論などネットで見かける、見た目に派手な方法に惹かれがちです。
しかし、トレーナーとして学んだことや、自分自身華奢な体型に悩んで増量した経験からも、今回の記事で紹介したような「しっかり食べて、しっかり動く」基礎基本といえることが最も効果的だなという結論に至りました。
変わったことに目移りせず、まずは自分の食事が充分栄養のとれるものか。トレーニングはしっかりと対象の筋肉に負荷が載った状態で追い込めているか。これらのことができているかどうか見直すことから始めてみましょう。