睡眠不足は肥満の原因に?肥満にならないための睡眠時間について解説します
ダイエットでは食欲のコントロールが非常に重要です。
そして実は見落とされがちな食欲に影響を与える要因の1つが「食欲」です。
本日の記事では肥満と睡眠時間の関係について解説していきます。
睡眠と肥満の関係
肥満とは
そもそも肥満とはどういった状態を指すのか。
WHO(世界保健機関)によれば成人の場合、BMI(body mass index、体格指数)25以上を過体重、BMI30以上を肥満と定義しています。
なお、肥満症と呼ばれる場合は肥満とは意味が異なっており、これについて日本肥満学会によれば
「肥満」は「太っている状態」を指す言葉で、病気を意味するものではありません。しかし、「肥満」に伴って健康を脅かす合併症が有る場合、または合併症になるリスクが高い場合、それは単なる「肥満」ではなく「肥満症」と診断され、医学的な減量治療の対象となります。
日本肥満学会
このように定義されています。
肥満と睡眠の関係
睡眠時間は死亡率や認知症の発症リスクとも関係が深いことは知られていますが、実は肥満とも関係があります。
↑は2004年、スタンフォードで実施された睡眠時間と食欲調節ホルモンとの関連を調査した研究の論文です。
こちらの研究によれば睡眠時間が短いほど食欲増進ホルモンであるグレリンが増加し、逆に食欲調節ホルモンであるレプチンの分泌が抑制され、さらに肥満になりやすいことも明らかにされました。
別な研究でも睡眠時間が5時間未満の人と、7時間未満の人、それ以上の人で分けてグレリンとレプチンの食欲に関係のあるホルモンの分泌にどう影響を与えるか調べた研究では、7時間未満の睡眠時間の人ではグレリンの分泌が増え、5時間未満の睡眠時間の人はグレリンの分泌が増えつつ、レプチンの分泌が減少することがわかりました。
このことから太りにくくするためには睡眠時間は7時間以上確保するのが良いのではないかと考えられます。
睡眠はやっぱり大切
睡眠関連でいくと、以前ジュニアアスリートは睡眠時間が8時間未満だとケガのリスクが高くなるという記事を書きました。
また、先ほどちらっと触れましたが睡眠時間が少ないと認知症発症率や死亡率が高くなるといったデータもあります(長すぎもよくないのですが)。
個人差はあると思われますが、現状では健康のためにも睡眠時間は8時間前後とることがよさそうです。
稀に「自分ショートスリーパーなんで」といった方にもお会いしますが、基本はしっかりと寝るようにしましょう。