トレーニングをしていると常に議論のネタになることが多いのが「高重量・低レップでセットを組むか、低重量高レップでセットを組むのか」という話題。
今回は高重量・低レップがいいのか、低重量・高レップがいいのかについてパーソナルジムを経営しているトレーナーの目線でお話していこうと思います。
結論
まず結論からお話しすると、高重量・低レップがいいのか低重量・高レップがいいのかは目的によるということです。
例えば筋力やパワー発揮を高めたいという場合には、絶対に高重量・低レップで鍛えるべきです。本当にトレーニング初心者であれば、低重量高レップのトレーニングでも筋肥大やフォームの適正化・習熟によって挙上重量は伸びていきますが、ある程度経験を積んでくると3レップで限界をむかえるような高重量でのトレーニングを行わなければ筋力やパワー発揮の向上は望めません。
筋肥大に関していえば高重量・低レップでも問題ありませんし、低重量・高レップでも問題ありません。筋肥大で最も重視すべきはいかにトレーニングのボリューム(負荷×レップ数×セット数×一定期間内の頻度)なので、仮に高重量・低レップでも低重量・高レップでもボリュームが同じになるならば筋肥大効果についても同様に得られます。
筋肥大目的の場合について深堀
さて、基本的にパーソナルジムCOMPへご来店いただいているお客様のほとんどはどちらかというとダイエットや筋肥大などの体型改善といった目的ですので、ここからは筋肥大目的での重量・レップ数の設定について書いていきます。
筋肥大で最も重要なことは先程書いたようにボリュームです。ボリュームが同じであれば筋肥大効果は高重量・低レップでも低重量・高レップでも同様に得られると。
ですが、パーソナルジムCOMPでは適当にその辺を決めているのか?と聞かれればそうではなくある程度考えがあって種目によって重量とレップ数をコントロールしています。
パーソナルジムCOMPでレップ数セット数を決定する際に重要視しているのは
・その種目が高重量を扱える種目か
・怪我無くその種目で対象の筋肉を追い込むためにどのくらいの重量設定がいいか
このあたりです。
例えばバックスクワットやベンチプレス。この辺りは比較的高重量が扱いやすいので6~8回のそこまで多くも少なくもない回数ができる程度の重量で設定します。そうすることで高重量・低レップほど長いインターバルは必要なく、かつそこそこ重量と回数を扱うので効率よくボリュームが稼げます。
反対にアームカールやサイドレイズ。このような種目は12~15回くらいの高レップで組むことがほとんどです。こういったいわゆる単関節のエクササイズの場合、高重量を扱うとどうしても対象の筋肉だけではなく反動を利用してそれ以外の筋肉にも負荷が分散してしまいます。そのため、このような単関節エクササイズでは基本は低重量・高レップを採用します。
ただ、一部例外としてデッドリフトやウエイトリフティング系のエクササイズに関しては基本2~5レップ程度にとどめています。なぜならウエイトリフティング系のエクササイズはそもそも目的がパワー発揮の向上。つまり、爆発的な動作を求められます。何レップも繰り返し筋肉を追い込みパンプさせるのが目的ではないでの、あくまでも爆発的かつ美しいフォームが維持できる範囲でこのような低レップで設定します。また、デッドリフトについては筋肥大目的でも導入することがありますが、デッドリフトはやってみればわかるのですが適切なフォームを維持するだけでもかなりの疲労を伴います。そのため、集中力と適切なフォームが維持できるであろう範囲ということで、こちらもほかのエクササイズと比較して低レップで行うことがほとんどです。
大事なのは安全に目的の筋肉に刺激を十分に与えられるか
私の考え方をここまで書いてきましたが、絶対にこの方法が正しいわけではありません。大事なことは一定のボリュームが稼ぎやすく、かつ安全に対象の筋肉に負荷を与えることができるかどうかです。
私自身も基本は先程まで書いたような考え方で重量やレップ数を設定しますが、時間があったときなどは高重量で行うのが好きなので5レップ前後で限界の重さでセット数をかなり重ねるといった組み方をすることもあります。
今回説明した重量やレップ数の設定を参考にしつつ、ぜひ自分に合った方法をいろいろと探してみてください。