腹筋をバキバキに割るor綺麗な縦割れのお腹をつくるエビデンスに基づく方法
「バキバキに割れた腹筋で憧れのあの子を落としたい」
「うっすら縦割れの入った綺麗な韓国人女優さんのようなお腹を手に入れたい」
トレーニングに励んでいる紳士淑女の皆さんの中でも、このようにお考えの方は少なくないのではないでしょうか。
しかし、トレーニングをはじめてもうしばらく経つけれど一向に腹筋が割れてこない。
こういったお悩みを抱えている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
今回の投稿ではエビデンスに基づく腹筋をバキバキに割るor綺麗な縦割れのお腹を手に入れる方法についてご紹介していきます。
腹筋の構造と腹筋が割れて見えない原因
まずは腹筋の構造を知っておきましょう。
↑が腹直筋のイラストです。
腹筋には腹直筋・外腹斜筋・内腹斜筋などが存在していますが、今回はあくまでも割れた腹筋にフォーカスした内容とするため、腹直筋のみの説明とします。
腹直筋は腱画と呼ばれる境目により、いくつもの筋腹(筋肉の隆起)に分割されているのが特徴で、これがいわゆる割れた腹筋の正体になります。
ここで察しのいい方であれば気づいているかもしれませんが、実は腹筋は最初から割れているのです。
では、なぜ多くの方がなかなか腹筋を割ることができない(割れて見えない)のか。
その原因は主に2つ
・腹直筋がしっかりと発達していない(筋腹の隆起が小さい)
・皮下脂肪により腹筋が埋もれて見えない
ことが挙げられます。
腹直筋はもともと腱画により、凹凸のある構造をしているため本来は先のように割れて見えるはずです。
しかし、腹直筋が発達しておらず腱画と筋腹のメリハリがはっきりとしておらず割れて見えにくかったり、表面を腹直筋筋腹の隆起を覆うように多量の脂肪がついており割れた形で見えないことが原因となり割れて見えないのです。
割れた腹筋を手に入れるために重要なこと
割れた腹筋を手に入れるために重要なことは3つ
1.正しい腹筋の鍛え方
2.体脂肪率を下げる
3.充分なタンパク質
これらを適切にやり切ることで、割れた腹筋を手にすることができます。
1と3により大きくメリハリのある腹直筋を手に入れ、2でお腹にある脂肪を落としていきます。
正しい腹筋の鍛え方
まず「正しい腹筋の鍛え方」と何なのか定義すると
・筋肥大に効果がある動作で
・腹直筋に刺激を与えられる
この2つの要件を備えたエクササイズであるといえます。
では、筋肥大に効果がある動作とはいったい何なのでしょうか。
前提として筋肉を鍛えるためには筋肉に負荷を与える必要があります。
筋肉の収縮様式と筋肥大効果
筋肉に負荷を与えるということは何らかの形で筋肉が収縮し、負荷抵抗に対し力を発揮している状態のことを指します。
筋肉の収縮様式には
①等尺性収縮・・・関節運動を伴わない「静的」な状態での筋収縮
②等張性収縮・・・関節運動を伴う「動的」な状態での筋収縮
この2つがあります。
他にも、等速性収縮というものもありますが日常で関係してくるのは先の2つの収縮様式なので今回は等速性収縮については一旦おいておきます。
腹筋を鍛える目的で実施されるエクササイズの中で、等尺性収縮にあたるのがプランクやサイドプランクなど動きは伴わないけれども腹筋が収縮している状態で保持するエクササイズ。
等張性収縮にあたるのがクランチやレッグレイズなど、筋肉が伸縮し関節に運動が発生するエクササイズです。
では、これら2つの収縮様式で筋肥大効果に差はあるのか。
答えはイエスです。
↑こちらの論文でもありますが、筋肥大のためには筋の長さの変わらない等尺性の収縮よりも、関節運動の発生する等張性収縮が効果的であると。
つまり腹筋運動でもプランクのような動きの発生しないエクササイズではなく、クランチなどに代表される動きのある腹筋運動を実施することが腹筋の筋肥大には向いているといえるでしょう。
腹直筋を刺激できる腹筋運動
動きのある種目を実施することが重要ということはわかりました。
では、数ある腹筋運動のうちどのエクササイズが最も腹筋を鍛えるうえで効果的なのか差はあるのでしょうか。
この疑問に答えてくれる論文があるので、ご紹介します。
こちらの論文は、アブホイールやストラップなどのアイテムを使用した非伝統的腹筋運動と、クランチやシットアップなどの昔から実施されているような伝統的腹筋運動で比べた時に、どれが最も腹筋の筋活動を効果的に引き出せるかを調べた研究です。
対象は23歳~43歳までの健康な男女。
上記被検者に対して
・パイク
・ニーアップ
・ロールアウト
・ハンギングニーレイズ
・30度傾斜レッグレイズ
・シットアップ
これらのエクササイズを実施し、腹直筋・外腹斜筋・内腹斜筋・大腿直筋の筋活動を評価しました。
これによれば、割れた腹筋に最も重要である腹直筋の筋活動が最も高かったのはアブホイールを用いた3種目(パイク、ニーアップ、ロールアウト)とハンギングニーレイズと30度傾斜レッグレイズでした。
これらの種目は、先の筋肉が長さを変え筋力を発揮する等張性収縮にも当てはまるので、腹筋を割るための腹筋運動としてはこれらの種目を実施するのが良いでしょう。
ただ、気を付けたいのがレッグレイズなど一部種目においては、過度にやりすぎると腰痛の原因となるものもあるので適宜自身の身体の調子を相談しながら、種目を考えるようにしていきましょう。
体脂肪率を下げる
体脂肪を落とすためには、摂取カロリーを制限することが重要です。
ちなみに体脂肪1㎏あたり7200キロカロリーのエネルギーをもっているため、当然1㎏体脂肪を落とそうと思うならこれだけの摂取カロリーを減らさなければいけません。
が、しかしただ摂取カロリーを制限するだけでは体脂肪が減少するのはもちろん、同時に筋肉量も減少します。
おそらくこの記事を読んでくださっている方の多くは、腹筋を割りたい方。
つまり筋肉をつけたい方かと思います。
せっかくトレーニングで頑張ってつけた腹筋も、体脂肪を落とそうとしたことで筋肉量が減少してしまってはもったいないです。
そこで重要になってくるのが筋肉量をできる限り減らさず、体脂肪を落とすことです。
では、どうすればそのようなことが可能になるのか。
ミュンヘン工科大学のMurphyらの研究によれば、エネルギー摂取量を500キロカロリー以上減少させると筋トレによる筋肥大効果が減少することが明らかにされました。
誰しも少しでも早く理想の体型に近づくことを望んでいることとは思いますが、あまり急ぎすぎるとせっかくの筋肉が減少してしまうことになってしまうので要注意です。
充分なタンパク質
割れた腹筋のためには腹直筋の筋肉量が重要です。
そして筋肥大のためにはトレーニングはもちろん、使った筋肉に栄養を届けるためにタンパク質を摂取しなければなりません。
筋肥大のためのタンパク質摂取について、詳しくは下記リンクより過去記事をご覧ください↓
筋肥大の効果を高めるためには目安として”体重×1.3g以上”を摂取するようにしましょう。
もちろん、それ以上でも効果はあるのでご自身の消化吸収の能力であったり、トレーニング量などに合わせて調整するといいでしょう。
自宅で腹筋を割るのにおすすめなアイテム2選
腹筋運動の多くはちょっとしたアイテムがあるだけで、充分にトレーニングすることが可能です。
だいたいマットとアブローラーがあれば、多くのエクササイズは完結するのでこれから夏へ向けてスタートを切りたい方は、この2つをそろえることからスタートするといいでしょう。
まとめ
筋トレをしている方の目標として掲げられる割れた腹筋。
なかなか、腹筋が割れずに悩んでいる方もきちんと先のようなことを徹底して守ることで、ほとんどの方が目標を達成できるはず。
ぜひ、あきらめずに今年の夏こそ割れた腹筋で海に出かけてみてはいかがでしょうか。